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全国で唯一の警神を祀る社

全国に唯一、警察官を御霊として祀る神社が佐賀県にあります。
ずいぶん前から参拝したいという思いがようやく実現しました。
佐賀県唐津市肥前町高串に建てられている殉職警察官を祀る「増田神社」なぜ、警察官が御霊として祀られているのか。その由来は

明治28年、7月高串にコレラが発生しました。コレラは数日の間に真性48人、擬似34人、死者9人の猛威を振るいました。当時の衛生行政は警察が行っていたことから、この地のコレラ防疫に派遣されたのが増田敬太郎巡査でした。
増田巡査は明治2年、熊本県泗水村(現在の泗水町)に生まれ、明治28年7月、佐賀県の巡査教習所に入り、通常3ヶ月かかる教習過程をわずか10日で習得する優秀な成績で終了します。そして同年7月17日に巡査に任命され、19日唐津警察署に配属となりました。
正義感溢れる増田巡査は配属と同時に高串のコレラ防疫の大任をおびて高串の地に赴き、防疫情勢や患者の手当、死体処理を不眠不休で行います。三昼夜に及ぶ増田巡査の労力の効果で数人の患者を在するのみでコレラの感染力を滅ぼしますが、増田巡査自身もコレラに感染してしてしまいます。感染した増田巡査は看病に来る人に「私には絶対に近づかないように」と気遣いを怠りませんでした。その日、見舞いに訪れた評議委員に増田巡査は「もう回復の見込みはないと思いますが、高串のコレラは私が全部背負って行きますから安心してください。人々には私が指導したように看病と予防を怠らず続けるように伝えてください。」と遺言し、ついに、7月24日午後3時、25歳の生涯に幕を閉じました。
増田巡査が死去された後、1名のコレラ患者も出なかったそうです。地区の人々は増田巡査の献身的な行為に心から感謝し、遺骨を分骨してもらい、高串地区で一番見晴らしの良い秋葉神社の境内に埋葬しました。明治39年には神殿が建てられ増田様と秋葉神社が合祀され「増田神社」となりました。しかし、増田神社には神社としての資格である社格がありません。格式にとらわれず、代々人々の心の中で崇められているとのことでした。

高串地区への交通機関はありません。唐津駅から車で30分ほど、駐車場もありません。。。どこかに車を停めれないかと思い、雑貨店で聞いてみました。お店のお母さんから「海沿いの空いてる所に停めていおて大丈夫ですよ。」と言われ、どちらの管理になっているかもわからない漁協前のスペースに駐車させていただきました。

増田神社への参道は、民家の間を通らせてもらう感じの狭い路地を通って行きます。

増田神社① 増田神社② 増田神社③

300メートルほど若干急な坂道を昇ると鳥居が見えてきました。

増田神社④ 増田神社⑤ 増田神社⑥

こちらの鳥居は佐賀県警の方々が建てられたのかな?

増田神社⑦ 増田神社⑧ 増田神社⑨ 増田神社⑩

更に参道を進むと二つ目の鳥居が見えてきました。「巡査大明神」と刻まれた鳥居です。

増田神社⑪ 増田神社⑫ 増田神社⑬

増田神社には「増田神社」「巡査大明神」「秋葉神社」の三つに鳥居があります。
三つ目の鳥居をくぐり、手水場でお清めをして身の前に建つ神殿へお参りさせていただきました。

増田神社⑭ 増田神社⑮ 増田神社⑯

地元の方々が守る増田神社に社務所はなく、御朱印もありませんが、高串駐在所で冊子をいただけると張り紙がされていましたので、駐在所に行ってみることにしました。
σ(^^)が駐在所に到着したとき、お巡りさんはパトロル中とのことで不在でした・・・いつ戻られるかもわからないし、諦めかけたとき運良く戻ってこられ、「増田敬太郎物語」という冊子をいただくことができました。

増田神社⑰

いただいた冊子です。
増田敬太郎氏の生い立ちや防疫のため尽力されたことが詳しく記されていました。
全国で唯一、殉職警察官を祀る増田神社。自分の身を顧みず、人々のために献身的に職務を全うした増田敬太郎巡査。その御霊への感謝の気持ちから「警神」として祀られている神社を参拝させていただき、地区の方々が「増田様」と呼ぶ地元に密着した神社であることを感じることができました。ありがとうございました。


所在地:佐賀県唐津市肥前町高串
     ※カーナビは高串漁港もしくは高串警察官駐在所が良いと思います。
駐車場:なし
     ※近くの商店や農協等で尋ねてからの方が良いと思います。




佐賀県呼子といえば「イカ」が有名です。
昨夜宿泊した宿でいただいた「イカの姿造り」

呼子のイカ姿造り

生きてます。透明です。コリコリです。
身を食したの後のゲソなどは塩焼きか天ぷらをどちらかでいただくことができます。
ちなみにσ(^^)は天ぷらでいただきました。
美味すぎ~!ごちそうさまでした♪

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